千年の時空を越えて
そして、斎藤さんの看病もあり、住吉屋という遊廓の2階の部屋に入った。
そして、斎藤さんに薬を渡し飲ませた。
しばらくすると外がガヤガヤとうるさい。
ーーー来たか。ーーー
芹沢さんが2階の窓を開けると力士が60人ほど手に八角棒を持って立っていた。
雪「うわ~。すっごい迫力・・・。」
チラッと窓から見えた景色に小さく呟いた。
力士「浪人!出てきやがれ!出てこないと、ここもろともぶっ壊すぞ!」
そう言うと、おぉぉぉぉと低い雄叫びが上がり、地面が揺れている感覚になる。
芹「また、武士に対し無礼をするのか!このまま帰らないんだったら斬るぞ。」
芹沢さんは、ニヤリと黒い笑みを浮かべている。
すると、2階の窓から、芹沢さんが飛び降りた。他の面々も皆、窓から飛び降りて刀を抜き睨み合っている。
私は、2階に残り、窓の近くで、暗殺対象者を探す。
雪「いた。あいつと・・・。あいつか。」
「おい!」と肩を叩かれる。
雪「へ?」
と振り向くと、永倉さんがいた。
雪「行ったと思ってました。」
新「廁行ってた。お前、ここから降りんの怖いんだろう。一緒に降りてやる。それとも残るか?」
雪「いえ、行きます!」
新「よし。じゃあ捕まっとけよ。刀落ちないように、持ってろ。」
そう言うと、永倉さんは、私を、お姫様抱っこをし、窓から飛び降りた。