千年の時空を越えて

しばらくして、力士集団が逃げた。


死者はないが怪我人はいる。


僕は、頭の脇の方を殴られていたようで血が出ていることに今先ほど気づいた。


彼女が、手当てをしてくれている。


雪「大丈夫ですか?」


そう言いながら、彼女は、心配そうに見つめてきた。


総「大丈夫ですよ。雪は?怪我してないですか?」


雪「はい。途中、永倉様と斎藤様が助けてくれましたので。」


総「そう・・・。良かったです。」


ホッと一息する。


雪「はい。出来ました。早く治りますように・・・。」


そう言って、彼女は、僕の傷の上に優しく撫でる。


総「ありがとうございます。」


心が温かくなり、口元が緩む。


そして、彼女は、新八さんの元に行ってしまった。手当てする彼女をボーッと見ていたら新八さんが、彼女の頬を撫でて優しく笑っている。


総「え?」


また、僕の心がざわつく。







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