千年の時空を越えて
遊郭に着き、しばらく休憩。廁へ行くと、外がやけに騒がしい。
近くにいた客が、力士だ!と騒いでいる。
あの女が言ってたのはコレって事か。
そう呟くと、2階の部屋へ戻る。芹沢隊長の指示を仰ぐためだ。
すると、部屋には、女だけが残ってる。皆、窓から飛び降りたみたいだ。ふと隙間から見ると、力士が道を埋め尽くしている。
おいと声をかけるも聞いてないのか返事しねぇ。もう一度、おいと言うとビクッと体をビクつかせた。
さっき、戦ってたし、戦わないってことはないだろう。
んじゃなんでここにいるんだ?誰かに止められたか?
そうか。ここから降りれないのか。そう思ったら、可笑しくなる。
新「降りるの怖いんだろう。一緒に降りてやる。」
そう言って、刀を渡す。女を抱き上げて、飛び降りた。
すると、目の前で、女が
雪「永倉さん、格好いい・・・。」
と俺に見とれている。
しかも、少し頬染めて。
すると、意識してしまう。手に触れている、女の身体が柔らかくて離しがたい。
冗談を言いながら、下ろしてやるが赤く頬を染めて言う女を見ると、唇に目がいく。
顔を上に向かせると、唇を奪った。
すると、今からの乱闘の興奮と女の唇の柔らかさを感じどんどん深い接吻をしてしまった。
俺は、言い訳で、“景気づけだ”と言う。それで納得したようだ。
これが後々、“屯所の流行り”になってしまうことをこの時の俺はまだ知らない。