千年の時空を越えて

でも、それからが変だった。ふと気を抜くと、アイツのことばかり考えている。


そして、最後は、あの唇や舌の感触・・・。もう一度、触れたいという欲求。


土「はぁ・・・。俺も修行が足りねぇ・・・。」


そう呟くと、息を切らし、アイツが来た。


ん?なんか元気ねぇな・・・。


そう思って、近況を聞こうとすると、


土「っ」


泣いてる・・・。何かあった!直感がそう言う。


いくら聞いても理由を言わねぇ。


コイツは、未来を知っている。でも、だからといって、こうしろとかああしろって言わない。黙って、見守ってる。


何かを知っていて、それを見守るだけが時にどんなに苦しいだろう。


考える前に体が動いていた。俺は、アイツを腕の中に囲うと、アイツは俺の胸の中で泣いた。


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