千年の時空を越えて

しばらくして落ち着いたのかすっかりいつものアイツだった。


報告を聞いて、証拠が取れたら、新見さんを切腹に追い込める。


そう、コイツが、言っていた事は当たっていた。会津藩から何とかしろと暗殺命令が出ていた。


そこで、俺達は、芹沢隊長の右腕を剥ぐことから始めている。


すると、コイツが、自分が最近、おなごに人気だと言ってきた。まだ、男からじゃないからいいもののいっちょ前に、俺をからかってきた。


俺は、からかいのつもりでアイツに接吻した。ギュッと俺の着物の合わせを握って押し返そうとしているが、頭の後ろに手を入れて動けないようにした。


そして、唇を舌でこじ開け、舌を絡めた。


あぁ・・・。まただ。


なんとも言えないこの気持ちが俺の心を支配する。


ずっと、触れていたい。このまま奪いたくなる衝動。触れている先から、もっとと、欲が出てくる気持ち。


そうか、俺は、コイツに惚れているのか・・・。


そう思うと、心の霧が晴れた気がした。

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