千年の時空を越えて
20日。
芹沢さんと平山さんの葬儀が行われた。
雪「あれ?総司さんいない・・・。」
私は、総司さんを探しに行く。
すると、部屋の中にいた。
雪「総司様?」
総「あぁ。雪。」
なんか、元気ない。
雪「葬儀出ないんですか?」
総「うん・・・。ほら、怪我しちゃったし・・・。」
雪「あぁ。そっか・・・。わかっちゃいますもんね・・・。」
総「勇坊、怪我させちゃったね・・・。関係ないのに・・・。」
私は、ギュッと総司さんを抱きしめた。
雪「大丈夫です。ちゃんと、昨日、手当てしました。未来の方法で手当てしてきたので綺麗に治ります。だから、安心してください。」
総「そっか・・・。良かった・・・。」
雪「総司様は優しいですね・・・。」
総「え?そんな事ないですよ・・・。」
雪「そんな事あります。優しいからその分、苦しんでる・・・。」
総「よくわからないよ・・・。」
雪「土方さんなんて、昨日、『どんな奴に襲われたか見てますか?』とか平然に聞いてましたよ?奥様、顔ひきつらせて笑い堪えてた。なんか、恐怖と、おかしさが混じったような顔でした。奥様、『お前だろ!』って言いたかったんじゃないですか?」
総「そうかもね。大根役者だなぁ。」
雪「総司様?」
総「何?」
芽「昨日、土方さんに言われました。辛い時は、辛いって言えと。本当は、自分に頼れって言いたいけど、総司様でも、永倉様でも、斎藤様でも誰でもいいから頼れって・・・。」
総「えぇーだったら僕ですよねぇ?」
雪「はい。そうです!今度、辛かったら、総司様に頼ります。だから、私では、頼りないと思いますが、辛いときは頼って下さい。私は、言えない事が多いですけどね。」
総「ありがとう・・・。」
そう言って、総司さんは、ギュッと抱きしめる腕を強くした。