千年の時空を越えて
雪と同僚になり、「任務命」の彼女を見て、余計に、陸を渡したくないと思った。
特殊部隊のカリキュラムで、暗殺でも他の人と、キスしたりそれ以上のことでも、何のためらいもなく任務を遂行している。
スノークイーンと呼ばれるのがよくわかる。
とても冷たい目をしていた。
そんな女に、陸は渡さない。
自分のものでもないが、そう強く思ってしまう。
私は、自分の想いを隠して、陸の恋愛相談をよく聞いた。
そして、任務中に、彼らが、いちゃついたと聞いて、彼女の首や胸元に赤い痕を見たときは、嫉妬でおかしくなりそうだった。
しかも、陸は、何度も、その事を、思い出しているようだった。
そして、先日、陸から、思いがけない事を相談された。
結婚を申し込むと。付き合ってもいないのに結婚。
陸は、いい年かもしれないが、雪は、まだ18だ。
普通なら、断る。けれど、陸は、彼女のことをよく理解していた。
任務に有効などと言えば、きっと了承すると。
そこまでしてでも、彼女の側に居たいのだ。
彼を、雪に取られたくなかった。