千年の時空を越えて


雪「まず、今、好きなお方に、どんな風に、お誘いしているんですか?」


観「逐一、何かあれば誘っておる。朝餉、夕餉、それに、風呂、廁、稽古・・・。毎日、毎日、誘っておるが全然・・・。」



雪「まず、しつこいですね。ストーカーです。それ。それは、止めましょう。」


観「すとーか?」


雪「とりあえず、目線からしましょうか?」


そういって私は、山南さんとの癒やしの時間が終わると、武田さんの誘惑授業をする毎日になった。



そんなある日・・・。


雪「じゃあ、私にやってみて下さい。」


観「お前では、気分が出ない。」


ムカつく~!


雪「じゃあ、武田様の想い人になりましょうか?」


観「それは、恥ずかしい。」


何だよ。オイ。


雪「じゃあ・・・。あ!そうだ!」


私は、コンタクトタブで、未来の大人気アイドル、イクミとタクミを出した。


雪「武田様なら好きじゃないですか?」


ガン見?


観「こここここのお方は誰だ!?」


雪「え?あ・・・。あぁこのお方は、イクミです。」


観「いくみ様・・・。なんと美しいお方だ。」


雪「イクミが好きですか?私は、タクミが・・・。」


観「馬鹿者!!!お前ごときがこの方達を呼び捨てにするなど許さん!」



雪「えぇー?そっち?あーごめんなさい。じゃあ、イクミ様でいいですか?」




観「あぁ。頼む。」


そういって、練習が、始まる。





< 203 / 481 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop