千年の時空を越えて
頭が真っ白になり、つい正直に話してしまった。
無理やり了承を得て、教えてもらえる事になった。
始めに、俺の良かれと思ってやっていた事は、嫌われるとハッキリ言われた。
そして目線の送り方など一つ一つを、丁寧に教えてくれた。
そして、実践。
師匠であるこの女に相手になってもらうのが一番良いのは解っているが、見つめ合いたくなかった。
俺まで、この女に引きずり込まれそうだったから。
すると、女は、綺麗な殿方の写し絵を見せてきた。
いくみ様。見た瞬間、この世の者とは思えない程の美しさだった。
いくみ様に出会えた事はこの女に感謝せねばと思う。