千年の時空を越えて
任務
縁側で、座って考える。
最近、気になることがある。
総司さんがよく咳をしている。
雪「やっぱりそうなんだ・・・。」
溢れそうになる涙をグッとしまい込む。
雪「私は、この未来、受け止められるんだろうか・・・。」
今まで、自分が引き裂いた恋人達の事を思い出す。皆、『愛している』『一緒にいたい』と私に、懇願していた。そして、私も今、彼らと同じ立場。
そう、私が持っている薬を総司さんに飲ませると、彼の病気は治せる。
でも、彼を治すということは、歴史を変えること。それは、罪で、私はそれを取り締まる立場。
以前の私なら、当たり前のように、傍観していた。
でも今の私は、助けたくて仕方がない。歴史が変わろうが、犯罪を犯そうが彼に生きていて欲しいと思う。
でも、私に、その資格はない。今まで引き裂いてきた想いは数知れず。『自分だけ』は許されない。
雪「皆、こんな想いしてたんだ・・・。悪かったなぁ・・・。」
すると、任務の指令が来た。