千年の時空を越えて
私は、土方さんの所へ行った。



襖の前で、声をかける。


雪「土方様、いらっしゃいますか?」



土「あぁ。」



雪「失礼します。」



土方さんは書類の仕事をしている。



書類ばっかだな。この人。



土「どうした。」



雪「私に剣術を教えて下さい!」


私は頭を畳につけてお願いする。


土「はぁ?お前、剣使ってるじゃねぇか。」


雪「私の剣は主に、一撃で相手を仕留めるための動きが多いです。それはある程度の相手には通用しますが、それが通じない相手の時には、脆い。だから、基本的な事から、やりたいのです。」


土「なんでそんなことを言う。」


だよね・・・。


雪「未来からの任務です。1年で土方さんを倒す位の力を付けたい。本当は、総司様や永倉様、斎藤様が目標です。」


土「言ってくれるじゃねぇか。」



雪「練習に付き合ってくれとは言いません。月に一度、力を見てもらうのに、手合わせしていただけませんか?そして一年後、必ず、あなたを倒します。」


土「果たし状か。面白れぇ。じゃあ負けたらどうすんだ?」



雪「何でも言うこと聞きます!」



土「へぇ~。何でもなぁ。・・・。じゃあ、総司と別れて、俺の女になるか?」



土方さんは挑戦的な目で私を見る。




雪「総司様が好きでもいいんですか?」



土「俺の女になったら、全力でお前を俺に、惚れさせるだけだ。」



雪「へぇ~。逆に、もう私に、虜だったりして?」


そう言って、妖艶な目で見つめる。


すると、土方さんは、真っ赤になって顔を逸らした。


あれれ?なんで真っ赤?


雪「良いですよ。一年後、負けたら、あなたのものになります。もちろん、あなたを愛します。」



土「んじゃ。交渉成立だ。まぁ、せいぜい頑張れ。あー、一に稽古つけてもらえ。」



雪「え?」



土「ん?なんだ不満か?」



雪「いえ。ちょっと驚いただけです。」



土「あいつは教えるのが上手いからな。後で頼んでおいてやる。」



雪「はい、ありがとうございます。」



そう言って、外に出た。

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