千年の時空を越えて
午後9時。
私は、近藤さん達が待機してる場所まで行く。
平「え?雪?」
皆が、一斉に私を見た。
総「どうして・・・?自分の任務は?」
雪「ここなんです。近藤先生。ここが、本命です。」
近「あぁ。そのようだ。今、京都守護職と京都所司代の捕り方の応援を待っている。」
雪「来ませんよ。」
全員「え・・・?」
雪「突入して騒ぎになったら来るんです。だからここでいくら待っても来ません。」
近「そうか・・・。」
少し考えてる。
その間に、私は、
雪「藤堂様。」
藤堂さんの額に触る。
雪「気をつけて下さい。」
そう言って、おでこに触れる。
平「あぁ。ありがとう。」
雪「永倉様も。」
新「あぁ。お前も。」
そう言って、手を握る。
雪「総司様。これ飲んで下さい。」
私は、栄養剤の錠剤を噛み砕き、口に水を含み、総司さんに口移しで飲ませた。
水が全て、総司さんに移った後も、離れがたい・・・。
惜しむかのように唇を離して、ぎゅっと抱きつく。
雪「絶対、守ってみせます。気をつけて下さい。」
総「え?」
もう一度、触れるだけのキスをしてニコッと笑った。
すると、近藤さんが、
近「これ以上、待ってても、来ない。皆、羽織を着て、行くぞ。」
そう言うと、皆は、浅黄色の隊服を身にまとう。
格好いい・・・。
こんな大事な時に、そんな呑気なことを考えていた。
近「では、参る!」
そう言って、全員、配置に着く。
私は、突入隊の一番後ろに行かされた。