千年の時空を越えて
しばらくすると、負傷した子等が戻ってきた。
俺がやってる、手当てを施す。
すると・・・。
丞「平助・・・。ほんまに同じとこ怪我してる・・・。」
雪の文に書かれてるとおり、未来の薬で手当てをする。
すると・・・。
丞「しんぱっさん!」
無我夢中で手当する。
丞「!!!!!!」
次、運ばれて来た二人・・・。真っ赤に染まった雪と意識のない総司。
隊士「雪さん、何やっても離れないんです!」
あぁ・・・。この事か。【雪が自分にかけた暗示】文の中のよくわからなかった事。
俺は雪の耳元に口を近づけて
丞「雪、今から、総司手当てするからどきや。」
すると、雪の腕の力が弱まり、スルッと落ちた。
ほんまやったら、先に、手当てするのは雪の方。
でも雪は、絶対総司を先にせぇって言うてる。
丞「総司なんか、はよ終わらせてまうからちょっと待っててな。」
そう言って、総司の手当てをする。
雪の赤く染まった隊服と着物を脱がす。
雪の体にはサラシが巻いてあって、そのサラシに<総司様が先>って書かれてた。
丞「え?・・・。ははは。雪わかってるって。総司のはもう終わったよ。」
サラシを取って驚いた。竹や板で体中巻いてて、それが、ボロボロに切り刻まれてた。
丞「どんだけ斬られて来たんな・・・。」
その木も取って見ると、お腹に深い傷があった。
丞「これ・・・。雪の薬使った方がええよな。絶対・・・。」
俺は、背中と腹の傷に、未来の薬を貼り付けて手当てを続けた。