千年の時空を越えて
目を開けて、確認すると、目の前にいたのは・・・。
丞ちゃんだった。
総「ウワっ」
丞「ペッ。ペッ。お前っ!何してくれんじゃ!」
そう言って、ゴシゴシと口を拭いている。しかも、首筋に赤い痕を付けて。
総「雪は?」
フッと視線を感じ襖を見ると・・・。
総「雪!」
愛おしいその人が、立っていた。と、その他、仲間たち。
雪「新八さん、私、振られてしまったみたいです。」
新「みたいだなぁ。俺んとこ来るか?」
雪「新八さぁーん!」
ギュッと抱き合ってる。
丞「何でやねん!雪の恋仲は俺やし!」
土「おまえ等は二人仲良く、よろしくやってろ!雪!来い。可愛がってやる。」
そして、今度は、土方さんが、雪を抱きしめている。
総「ちょっと!離して下さい!ぼ・く・が!雪の恋仲ですから!」
土「でも、お前。山崎の事、好きなんだろ?僕のものになってって襲ってたじゃねぇか。クククッ。痕まで付けて。」
総「え?」
どうやら、僕が、雪だと思っていたのは、丞ちゃんだったみたい。
総「おえぇー。」
丞「お前が言うなや!こっちのセリフじゃ。」
そう言って丞ちゃんは、ゴシゴシ僕が触れた所を拭いている。
ん?ちょっと待って。雪、今、新八さんって言った?
いつの間にそんな仲良くなってるの?
総「ねぇ!」
尋ねようとしたら、雪が横に座り、
雪「体はどうですか?」
って、聞いてきた。
あぁ。そうだった。色々ありすぎて、忘れてた!
そういえば、苦しくないし体も軽い。
僕は、ニッコリ笑って、
総「ありがとう。もう大丈夫みたいです。」
そう言うと、ぱぁと雪の顔が、明るくなった。
他の面々も、安堵のため息をついていた。
雪「良かったぁ・・・。」
そして、ギュッと抱きしめてくれた。
そうだよ。これだよ。あんなゴツゴツザラザラじゃない、この柔らかくてスベスベの愛おしいこの感触だ。
そして、口づけしようとしたら、
丞「はい。終わり~。」
って、手で制された。
本っ当に邪魔してくれるよね!この人達は。
そう思い、ギロッと、丞ちゃんを睨む。
すると、丞ちゃんは、当たり前!という風に見てきた。