千年の時空を越えて



その夜、異変に気付く。




昼間に目覚めて、丞ちゃんと接吻をしてしまったその後、雪とは、なかなか二人きりになれなかった。





今夜こそ、雪とゆっくりするのだと部屋で待つ。






が、一向に、雪が来ない。





総「おかしいなぁ・・・。」





すると、雪が、入って来て布団を敷いた。





いつも、二組敷くのに、今日は一組。




総「やっと、一緒に、寝てくれるんですね!」




夢が正夢になったとジワジワっと温かい気持ちになる。





すると、雪は、「おやすみなさい」と言って出て行こうとする。




え?何で?




ガシッと腕を掴む。




総「どこ行くんですか?」



雪「え?あ・・・。自分の部屋に。」



総「え?自分の部屋って?」




雪「近藤先生が部屋を一つ私にくださったんです。私も、自分のお役目があって、ここでは、お邪魔になるので良かったです。」





総「えぇ!?」




雪「今日は、ゆっくりお休み下さい。」




総「嫌です。」





ギュッと抱きしめて、唇を奪う。何度も、何度も唇を合わせる。




ゆっくり押し倒して、舌を絡ませる。そして、僕は、耳元で「雪・・・。」と囁いて見つめる。





雪は、ピクッと体を揺らす。僕は学んだんだ。




僕が、この顔をすると、雪は、弱い。何でも許してしまう事。




そして、雪の首もとへ口づける。





スパーーーン






観「総司。何をやっている。」





総「えぇ!?武田さん!?どうして?」





観「師匠。こちらへ。」




総「師匠?」




観「あぁ。師匠のお陰で恋仲ができて、上手くいった。全て、師匠のお陰だ。だから、俺は、鬼畜から師匠を守る。」




総「意味が分からないんですけど。」




雪「武田さん!上手くいったんですか?」




観「あぁ。お前の言うとおりしたら受け入れてもらえた。」




雪「良かったです!」




すると、武田さんは、雪をどこかへ連れて行ってしまった。




それから、毎晩、毎晩、というか雪と良い雰囲気になると誰かが、邪魔しに来た。






総「何なんだよ!!一体!」





僕は、そのイライラを平隊士へ。道場へ向かう。




総「皆、久しぶり!稽古しようよ。」




隊士「え?沖田組長!?」



総「とりあえず、皆でかかってきて。」




しばらくして・・・。





総「もう皆、だらしないなぁ。」





皆にいつもの倍は稽古をつけてあげたけど、全っ然、気が晴れない。その時、雪を、見つけた。




総「雪!」




雪「総司様!稽古ですか?」





総「そうです。もう終わりました。」




雪「総司様!今から、時間ありますか?」



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