千年の時空を越えて
謎な関係
総司さんとの本気の鬼ごっこはあと少しで、屯所の近くの寺の前で捕まった。
総司さんは私を担いで、寺へ入っていく。
雪「歩けますから、おろして下さい。」
総「嫌です。」
とぺちっとお尻を軽く叩かれる。
雪「ちょっと!」
私は、恥ずかしくて、足をバタバタさせる。
いつの間にか、境内を過ぎて、少し高くなった丘の木の下にいた。
すると、ゆっくり下ろされたかと思うと、後ろの木に押し付けられ、いきなりキスをされる。
何度も角度を変えて、顎を持ち上げられて、舌で唇をこじ開けられると、温かい舌が絡まってきた。
甘い声が漏れると、耳元で
総「もっと聞かせて・・・。」
と囁かれる。その声が、とても甘くて、身体の奥が痺れる。
耳を甘く噛まれて、舌を這わされ、そのまま、首筋へ延びてゆく。
チュッ、チュッという音が響き、甘い痛みとゾクゾクする感覚が押し寄せる。
立っていられなくなりしゃがみ込むとゆっくり押し倒されキスをしながら、総司さんの手が、着物の合わせに入り、そのまま肩から着物を下ろされる。
あらわになった肩を吸い上げて、サラシの結び目を解かれ総司さんは、胸元に顔を埋める。
総司様は私の肌に唇を這わせる。
私・・・。このまま、総司様と・・・?
逃げなきゃいけないのに、総司様の甘い誘いから逃げれない・・・。
そう思っていると・・・。
「そこに誰か、いませんかー?助けて下さーい!」
という叫びが聞こえた。
一瞬、総司さんは、手を止めるも、また、私の肌の上に手を滑らす。
雪「何か聞こえませんでしたか?」
総「雪・・・。僕の事だけ、見てよ・・・。」
そう言って、舌を絡ませる。
「おーい!」
雪「やっぱり、誰かいます!」
そう言って、総司さんの体を少し押し返す。
すると、総司さんは、はぁとため息をつき私の着物を直してくれた。
辺りをキョロキョロするも、誰もいない。
雪「誰かいるんですかー!!」
叫ぶと、丘の下の崖の方から声がした。
寝そべって、下を覗くと、人が、いた。