千年の時空を越えて
雪「着きましたよ。」
菊「ありがとうございます。」
お菊さんを降ろすと、誰かが家から出てきた。
菊「あ・・・。おとっちゃん・・・。」
雪「こんばんは。」
菊の父「お前かぁ!お菊をつけ回している男はぁぁ!」
殴りかかられるが、ヒョイと避ける。
菊「この人は違うの!」
菊の父「うるさいわ!お前は、黙っておけ!」
菊の父が、菊に手を挙げようとした。とっさに前にでた。
バチンッ!!
雪「っ・・・。」
頬に思いっきり、平手打ちを喰らう。
菊「何すんの!おとっちゃん!雪之助様すみません。」
雪「大丈夫です。」
確かに、男の姿の私が、暗くなって一緒にいたら怪しいよね・・・。
雪「私は、新選組幹部補助兼小姓の隊士、乾 雪之助と申します。お嬢さんを夜遅くまで、連れ回してしまい申し訳ありません。」
深く頭を下げる。
菊の父「みぶろ・・・。」
菊「雪之助様!申し訳ありません!おとっちゃん!雪之助様は私を助けてくれたの!」
菊の父「お前は早よう家に入っておけ!」
雪「おやすみなさい。お菊さん。」
菊「おやすみなさい。」
菊の父「菊には近づくな!わかったな!」
雪「・・・。もし、何か、お困りなら、言って下さい。」
菊の父「誰がみぶろなんかに!」
私は、塩を撒かれて、屯所へ戻った。