千年の時空を越えて
禁門の変
6月中旬頃。
吉田 松陰の養子、稔麿を殺害されたこと。
そして、30人余りの武士が4人(私は、記録には残らない)の武士にボロボロにやられたというので、面目丸つぶれ。それに、怒った長州が出陣を決めた。
歴史的には、新選組がやったってことになってるけど、やったの私なんだよねぇ・・・。
長州側の建て前は、都落ちした、尊攘派公卿の免責を朝廷に願うのだと主張。
でも、武力で、会津と薩摩を壊滅させて、実権を奪おうとしてるんだよね・・・。
そこに、任務の指令が入る。
雪「え・・・。マジで?」
指令内容は、高杉 晋作、禁門の変により死亡を回避せよ。
救出者1名:高杉 晋作
と、なっていた。
雪「てか、私、敵なのに・・・。でも、この人は、幕末の歴史に必要な人・・・。何とかするしかない。でも、これバレたら、私は切腹?要作戦ってことか・・・。」
縁側へ移動する。
雪「でも、高杉さんは、禁門の変には、参加してなかったよね?確か・・・。このデモには、慎重論を説いてたはずじゃなかったっけ?ってことは、どっかで変わってる・・・。」
歴史書を読むが・・・。
雪「これ・・・。新選組の歴史書・・・。どうしたものかなぁ・・・。仕方ない。」
私は、田沼さんに、タブで連絡を取り、高杉 晋作のデータをもらう。
雪「何!?この人!凄く、おもしろそうな人っ!!へぇ・・・。ちょっと、会うの楽しみになってきた!」
独り言を言ってると、
総「誰に会うんですか?男?」
振り向くと、ちょっと不安顔の総司さんが隣に、腰を下ろした。
私は、タブを消して、総司さんにギュッと抱きつく。
雪「相変わらず、気配消すの上手いですね。」
総「誰と会うんですか?男?」
う゛・・・。誤魔化せない。テンションが上がってしまって声にした独り言の自分の声のでかさを恨む。
雪「まぁ、男の人ですけど。別に、何かって訳じゃありません。」
総「でも、楽しみって・・・。」
いつからいたの?この人は・・・。
雪「まぁ、この時代の人なので、気分は上がります。新選組の皆様と会った時みたいに。」
総「誰に会うんですか?」
雪「それは、未来の任務なので言えません。」
ジーッと総司様が私を見つめる。
私は、はぁとため息をつく。
雪「今回の任務は救出で、色仕掛けとかはしません。」
総「雪は、ちょっとずれてるからなぁ・・・。」
と、総司さんは呟く。
え?何が?
総「危なくないですか?」
雪「え?」
総「池田屋みたいに・・・。危なくないですか?」
あ・・・。そういうことか!
雪「ありがとうございます。心配して頂いて。大丈夫です!」
総「それなら、我慢します。」
優しい人だなぁ。本当に・・・。