千年の時空を越えて
が・・・。オマケが付いてきている。
ピタッと止まってクルッと向き直る。
雪「すーすーむさぁぁん!来るなら早く来てーーー!」
皆が振り向く。
丞「ちょ、ちょっと!バレてるのわかったら副長に怒られるから!」
雪「捲かれて怒られるよりマシでしょ?」
丞「まぁ・・・。」
雪「じゃあ、行きますよ!しっかり私に掴まってて下さいね。」
丞「え?」
私は、板を改造して作った、空中ボードの上に乗り、丞さんを後ろに立たせて、腰に手を巻き付かせる。
丞「なんか、恥ずかしいわぁ。でも嬉しいかも・・・。」
雪「ちょっと時間が無いので飛ばします。舌噛まないように、口閉じててね?」
スイッチを入れる。フワッと浮く。
丞「う、う、う、浮いてるーーーーーー!!!!!!」
雪「ちょっと!そんなデカい声出さないで!行きますよ!」
ビューっと飛んでいく。
丞「ぎゃあぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!」
総「今の・・・。」
土「飛んでた・・・。」
雪「うわぁ~ひっさびさ~!気持ちぃ~!」
丞「ゆゆゆゆきぃぃぃぃぃ!もももももっとゆっくり行ってぇぇぇ!」
雪「無理!もう、始まってるし!しかもどこにいるかわかないから!私の予想は、久坂 玄瑞の近くにいると思うんだけど・・・。」
丞「え・・・?ちょっと待ち!誰探してるん?」
雪「高杉 晋作!長州藩の!」
丞「はぁ!?お前!何言うてんねん!敵やないか!確か、救助って聞いてるけど。」
雪「そうです。任務だし。私には、敵とか関係ない!」
丞「何言うてんねん!お前は、新選組の隊志やねんぞ!こんなんしたら切腹やで!」
雪「切腹でも何でも、私は、彼を助けるの!それが、私の任務!」
丞「あかんて!」
雪「あの人が死んだら、歴史が変わっちゃうの!丞さん!彼の顔知ってますよね?一緒に探して!お願い!」
久坂さんいた!
雪「丞さん!ちょっと、ここで待ってて!」
木の上に丞さんを下ろし、高杉さんを探す。
雪「甲冑被っててわかんない・・・。ヤバいなぁ。」
丞「久坂の右斜め前におる奴が、高杉や・・・。」
雪「え・・・。」
丞「雪の任務なんやろう?」
雪「ありがとう!丞さん!大好き!」
キスをすると、少し赤くなり頭をかいた。
雪「ここで、待ってて下さいね。あと、これお願いします。」
丞さんに、羽織と、着ていた男物の着物を渡す。
脱ぐと、
丞「そんなええ格好で行くんか?」
雪「はい・・・。かなり不本意なんですがこれしかなくて・・・。」
それは、以前、博士が用意したスケスケの白無垢だった。
雪「では、行ってきます!」
丞「あぁ。気をつけや・・・。」
もう一度、チュッとキスをする。
雪「そんな顔しないで下さいよ。」
敵のど真ん中に行く私を心配そうに丞さんは見つめている。
雪「丞さん!任務終わったら、もう一回接吻しましょうね?だから、ここで、待っててね?」
丞「わかった。」
そして、私は、ボードに乗り、敵の頭上に出て行った。