千年の時空を越えて
不時着
機体が激しく揺れて、ドカンと衝撃があった後、シーンと静まり返った。
ここがどこかわからない。
時代も、時間もわからない。
ここから出て、すぐ目の前にいるものに殺されるかもわからない。
石器時代や恐竜がいるかもしれない。
戦争のど真ん中に落ちたかもしれない。
ゴクリと喉を鳴らし、空気銃を構え、一つ深呼吸をして、タイムマシンの出口を開けた。
外を覗くと、真っ暗だった。
ゆっくりと、周りを気にしながら、外に出た。
すると、タイムマシンは、ドライアイスに水を掛けた時のように、煙を出し、消えていった。
これは、タイムマシンが故障して、もう、動かない時に起こるものであった。
現地の人間に、見つからないようにするためのしかけである。
こうなったら、残された道は限られていた。
こちらから、発信して、救助隊を待つ。
もし来ない場合は・・・。ここでこの時代の人間として生きていく。
どうやらここは、少し、小高い丘の上のようだ。
雪「木にぶつかって、衝撃が軽減されたんだ・・・。命は、助かった。けど・・・。タイムマシンはダメだな・・・。これは・・・。」
さてと、まずはリサーチ。と、ふっと上を見ると・・・。
雪「うわぁ・・・。」