千年の時空を越えて
私の沙汰は、投獄に決まる。と言っても、ここ、屯所内の牢屋だ。
まぁ、未来を知るものとして、除隊は、敵の所へ行かれるとマズい。これまでの私の活躍と女である事、それで切腹はまのがれたのだろう。
そして、無期限での投獄に決まった。
牢には何故か、新八さん、一さん、左之助さん、取調役兼監察の島田さん、尾関さん、伍長の葛山さんが遊びに来ていた。
と言うより近藤さんへの愚痴大会。新八さんと左之助さんにおいては、隊士を家来のように扱う所がどうやらムカついてるようだ。彼らは、あくまで、同志で、友人だと思っている。
まぁ、それで家来みたいに命令されたら腹も立つか・・・。
後は思想、考え方の違い。
近藤さんや、土方さんは、武士になりたい。土方さんは、友人である近藤さんを有名にしてのし上げたい。
総司さんは、師である、近藤さんの考え方を全面的に支援。
それにもう一つは、試衛館からのメンバーは、元々、将軍の警備と攘夷を行うため上京したのに、この前の池田屋事件と、禁門の変で幕府側になってしまった。
攘夷浪士を斬らなくてはいけなくなっていた不満もあるのかもしれない。
雪「あのぉ・・・。何も、こんな所でお話ししなくても・・・。」
新「お前も、腹立たねぇのか?別に何も流しちゃいねぇのに、こんな所ぶち込まれて!」
雪「いやぁ・・・。私の場合は、敵を助けてますから・・・。」
一「でも、新選組の名前すら出していないし、性別も違えて行ったんだろう?お前の今までの貢献からすると、ちと厳しいと思うが・・・。」
左「でも、攘夷を行うため上京したのに、なんで、攘夷浪士を斬らなくてはいけねぇんだよ!」
そんな事を言い合って1ヶ月が経とうとしたとき・・・。
いつもの6人が来た。
新「雪!俺らは、遂にやった!」
雪「え?何を?」
一「会津藩の藩公用人、小林 久太郎殿に、弾劾状を出した!」
雪「えぇぇ?」
マジで?
せっかく治安も良くなってきたのに、組内で揉め事・・・。
新八さん達が出した物で、近藤さんの意見が一つでも通ったら、この6人が切腹・・・。
全部自分達の意見が通れば、近藤さんが切腹・・・。
小さな不満が溜まっていったってやつか・・・。
コレってどうだった?どうなるんだっけ?
すると会津藩主の容保さん自ら、直接仲直りしなさいと言われたらしい。
まぁ、藩のトップから言われたんだ。雲の上の人からそんなん言われたら言うこときくわな・・・。
でも、この後、悲しい事が起こった・・・。
近藤さんと土方さんは、この6人を謹慎にした。
近藤さんと新八さんが隊士募集で江戸出張中に葛山さんが切腹した・・・。
葛山さんは、自分の藩主だった容保さんにわざわざこんな事をさせて手を煩わせた事の責任をとったらしい・・・。
はぁ・・・。
すると、久しぶりの人が訪ねてくる。