千年の時空を越えて
次の日、新選組の皆が、宴会に来た。
私は、部屋に入る。今日は、新選組のみに配属された。
雪「近藤先生、どうぞ。」
お酌をする。
近「やはり、お前のこういう姿は、華があるなぁ。」
雪「ありがとうございます。」
次に、伊東 甲子太郎さんの所へ行く。
雪「初めまして。」
伊「初めまして。君、前に、副長に追っかけられてた子だよね?」
事情知ってるのね・・・。しかも、またこの自己紹介できなかったパターン・・・。苦笑いしながら、
雪「はい・・・。雪とお呼び下さい。あ!でもここでは、秋風です。」
伊「雪君だね?わかった。綺麗だね。よろしくね。」
雪「こちらこそよろしくお願いします。」
そして、次に来たのは・・・。
雪「ようこそ。土方様!口利きしていただいて、ありがとうございました。な・ぜ・か、このように芸妓になってしまったこと、とてもとてもとーっても感謝しております!」
土「綺麗じゃねぇか。しかも、一番人気とは、さすがだな!」
雪「ありがとうございます。色々とありまして!」
私は、お酒を注ぐ。
そして、隅でボーッとしている総司さんの前へ行く。お猪口を差し出す。
雪「あの・・・。どうぞ。」
総「僕は、いいです・・・。」
う゛。でもメゲない!
雪「では、これどうぞ。」
昼間に買っておいた、総司さんの好きなお店の団子を差し出す。
雪「どうぞ。」
すると、少し照れながら、一口食べてくれた。
雪「前も、こんな事ありましたね・・・。」
総「そうですね・・・。あのっ。」
平「おーい!秋風ぇーこっちで歌一緒に歌ってー!」
雪「あ・・・。総司様、あの何か?」
総「あ・・・。いいです・・・。平助んとこ行って。団子ありがとう。」
雪「はい・・・。では、失礼します。」
総司さん何を言いたかったんだろう・・・。気になる。
そして、どうしてもという上客が来たため、少し席を外して、戻る途中・・・。
「秋風!」
雪「え?」
振り向くと、私が、ここへ来てからの初めての客で今は毎日通っている。彦兵衛さん。
雪「あ!彦兵衛様。ようこそ。」
彦「今日は、お前を呼ぶことが出来ないと言われた。少しだけでもダメか?」
雪「すみません。すぐ、戻らないといけませんので・・・。」
彦「大きな宴をすれば、お前は、ずっと居てくれるのか?」
雪「いえ。今回は、私が、個人的にお世話になっているお方で、それででございます。」
彦「そうか・・・。では、今日は、お前と二人にはなれないのか・・・。」
雪「申し訳ありません。」
彦「じゃあ、今日は、帰る。顔を見れて良かった。」
雪「申し訳ありません。お見送り致します。」
玄関まで行き、部屋に戻ろうとしたとき、グイッと、腕を引かれた。