千年の時空を越えて







目の前に、着物・・・。




雪「え?」



意識がハッキリして・・・。前に、男!



雪「ギャッ!」





ボカッ!





丞「った!痛いやん!何するんな!?」






雪「あ・・・。ごめんなさい・・・。あ・・・。そっか。私、昨日、泊めてもらって・・・。ありがとうございます。」






横腹をさすりながら丞さんが起き上がる。




丞「身体・・・。大丈夫か?初めてやったんやろ?」



心配そうな丞さん・・・。そっか。私、昨日・・・。あれ?




雪「あ・・・。あのっ。昨日は、その大丈夫だったんです。ギリギリで、土方様が来てくださったんで・・・。その、あの最後までしてないというか。」




ホッと安堵の声が聞こえた。





丞「そうか・・・。そりゃ、良かった。」





ギュッと抱きしめられるがビクッと反射的に体が揺れる。





雪「あ・・・。いやあの・・・。ごめんなさい・・・。」





丞「そりゃ、怖いわな・・・。すまん。でも・・・。俺でよかったらいつでも話聞くで?」





雪「ありがとうございます。あ・・・。今日、お鈴ちゃん来られるんですか?」





丞「あ・・・。あぁ。今日も元気に行くで!」





雪「そっか・・・。あ、私、お客さんのお店に来てって言われてたんです。今日、付き合ってもらえませんか?」




丞「ええで。どうせ、一人で行って、俺が後付けてもバレるし。」





雪「ありがとうございます。」






それから、私は、働きに働いて、やっと、お金を貯めて、明里さんを身請け出来た。


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