千年の時空を越えて
土「いつの間にか、仲良くなってんじゃねぇか。接吻までして・・・。」
雪「幹部恒例、景気づけだって言われましたけど。これって、誰のせいしょうか?」
土「新ぱっさんだろ?俺は、乗っかってるだけだ。」
雪「皆様が、乗っかり過ぎなんです!」
土「なぁ・・・。雪・・・。お前の真意が知りたい。」
雪「真意?」
土「あぁ。」
土方さんは、ジッと私を見つめる。
そっか・・・。どっちに着くかってことか・・・。
雪「その件でお話が・・・。」
私は、伊東さんに、誘われている事を話す。
雪「どうしたらいいですか?」
土「そのまま、泳がせておくか。」
雪「はい・・・。あ・・・。あと、謹慎中なんですがちょっと、どうしてもの約束がありまして・・・。」
土「相田塾のボンか?」
雪「丞さん・・・。他言無用って言ったのに!」
土「俺の尋問には、耐えれねぇ。」
雪「まぁ、そうでしょうね・・・。私、彦兵衛様と恋仲になったんです。だから、会いに行かないと、その・・・。」
土「明里か?」
雪「はい・・・。」
土「相田のボンと明里は、俺に、任せろ。相田には近づくな。だから、お前は、ここで謹慎だ。」
雪「わかりました。ありがとうございます。」
土「ところで・・・。相田のボンと恋仲って事は、総司は?」
雪「総司様・・・。この前、嫌われたじゃないですか・・・。もう、私なんて・・・。」
土「へぇ・・・。じゃあ、俺のものだな?」
雪「はい?なんで、そうなるんですか?」
土「だから、こっち来い。」
土方さんは、私を抱きしめて、話し始める。
土「山南さんの文、読んだ・・・。」
雪「それ、私も読みたいです。」
土「あぁ。おまえ宛だからな・・・。」
雪「はぁ!?なんで皆、読んでるんですか!?」
土「中身の確認だ。なぁ・・・。お前・・・。俺のこと恨んでるか?」
雪「いえ。それは、ありません・・・。色々、思いが違うのは仕方ない事です。」
土方さんのギュッと抱きしめる腕の力が強くなる。
土「悪ぃ・・・。しばらく・・・。このままっ・・・。っく・・・。ふっ・・・。くそっ・・・。」
私は、土方さんの背中に、腕を回し、優しくポンポンとした。
しばらくすると、土方さんは、少し目が赤くなっていたが、元に戻っていた。
土方さんは、「謹慎は2日だ。」そう言って鍵を掛けずに出て行った。
出口付近で、くるっと向き直り、
土「もう一人の慰め頼む。」
そう言って今度は本当に出て行った。