千年の時空を越えて







深呼吸をして、部屋に入ると、雪は、眠っていた。








行灯の灯りに揺れて、見る雪の顔は、涙の痕が残っていて、手首は、僕が握った痕が赤くなっていた。






細い首筋も胸辺りも、僕が付けた口づけの痕と、爪の痕が付いていた。







僕は、そっと彼女の手首を撫でる。






総「ごめん・・・。雪・・・。」




丞「そう思うなら、ホレ。」






トンと、塗り薬を置かれた。







僕は、それを受け取り、雪の赤くなった所や傷に塗り込む。






丞「今日は、ここで寝かしとくわ・・・。」



総「うん・・・。」





僕は、部屋を出た。


< 309 / 481 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop