千年の時空を越えて
駆け引き
雪「っ!・・・。高杉様、何を・・・?」
高杉「解っているんだろう?」
これは、ヤバい。何か手を打たないと・・・。
雪「以前・・・。私は、未来が少し見えると言いました・・・。あなたが命を狙われることが、見えたので、鍛錬していました・・・。」
高杉「なるほどな・・・。で、お前は、俺を助けるために、あんな素早い行動が出来たと?」
雪「はい・・・。」
ギュッと抱きしめられ・・・。
首に、小刀を、這わされた。
高杉「そんな嘘を、「はい、そうですか」と聞くとでも、思ったか?俺は、そんな馬鹿ではない。お前・・・。どこの者だ?」
やっぱり、この人には、無理か・・・。
雪「私は、忍びの者です。高杉様をお守りするようにとの命を受けて、ここに来ました。」
高杉「誰に?いや・・・。お前は、どこの忍びだ?」
どこの忍び・・・。
そこ、確認してない・・・。
ツーっと冷たい汗が、背中を流れる。
高杉「おいっ!答え・・・。」
その時、
「高杉殿っ!」
男が現れた。
抱きしめられていた腕を解かれ、ホッと胸をなで下ろしたのも束の間。
「奇兵隊に間者が紛れ込んでいたっ!」
高杉「何?」
そう言うと、高杉さんは、私をチラリと見た。
高杉「今から行く。」
そして、男と、一緒に出て行った。