千年の時空を越えて
副長の部屋を出た俺は、自分の部屋に籠もり泣いた。
自分の不甲斐なさ・・・。
丞「おなごに助けてもろて、そのおなごを置いてくるなんて、男のする事ちゃうでなぁ・・・。」
すまん・・・。雪・・・。
帰ってきたら、今度は、何があっても、お前の事は守る。
俺は、意を決して、副長の部屋に行く。
そう・・・。ある、決意を述べに行くために・・・。
丞「副長、沖田組長。少し、よろしいでしょうか?」
土方「入れ。」
俺は、再び、部屋に入った。
総司「どうしたの?」
丞「副長と総司に言いたい事があります。」
土方「何だ?」
丞「俺・・・。雪が、戻って来たら、求婚しようと思います。」
土方・総司「はぁ!?求婚!?」
丞「はい・・・。」
総司「ねぇ、丞ちゃん・・・。頭、打ったの?それとも、何か変な物を、拾い食いした?あ!そっか!拷問受けて、おかしくなったんだ!」
丞「全部、ちゃうしっ!」
総司「だったら、何で?恋仲でも無い丞ちゃんが、求婚なんてするの?しかも、恋仲は、僕だよ?」
丞「知ってる。でも、俺は、雪のこと、好いてる・・・あいつとずっと一緒におりたいと思ってる。あいつが帰ってきたら、今度は、ずっと、俺があいつを守る。」
池田屋の時も、今回も、待ってるんは、辛すぎる。
俺が、一番側で、雪を守る。
すると、総司が、殺気を纏って、言ってきた。
総司「言ってくれるよね?雪は・・・。雪は、そんなもの求めてないんだよ!」
丞「そうやろうな・・・。でも、俺は、求婚する。これは、俺のケジメや。」
総司「丞ちゃんのケジメなんて知らないし!それに・・・。」
丞「悪いけど、俺の気持ちは、変わらん。」
総司「僕が、どんな想いで、雪といるかわかる?」
辛そうな顔をする総司・・・。
丞「少なからず、総司よりかは、解ってる。総司は、雪の事、何にも解っとらんやろ?」
総司「何をっ!」
取っ組み合いになりそうな気配に、土方さんが怒鳴る。
土方「お前ら止めろっ!」
ピタッと、動きが止まる。