千年の時空を越えて
土方さんが「はぁ・・・。」と溜め息をついた。
土方「いい加減にしろ。ガキみてぇな事をするな。」
すると、総司が、食いかかった。
総司「土方さん。自分の恋仲に、害虫が寄ろうとしてるのに、何も怒らない方が、おかしいでしょ?」
丞「害虫って何やねん!」
総司「僕と、雪は、お互い分かり合って・・・。」
丞「お前ら・・・。まだ、まぐわってないんやろ?しかも、未来のお役目の事だって、何にも聞かされてないくせに、そんなんで、よぉ、恋仲なんて言えるわ!ちゃんちゃらおかしいっちゅうねんっ!」
総司「っ!何で・・・。その事を・・・。」
土方「生娘かどうかくらい、見たら解る。」
さすが副長やな・・・。
俺の一言と、副長の一言が余程、効いたのか、総司は、黙った。
俺は、低い声で、総司と、副長に、言うた。
丞「俺は、雪の事、心の底から大事や思うてる。総司っていう恋仲がいるとかいないとか関係あらへん。俺は、俺のやりたいようにさせてもらうで。ほな、休ませてもらいます。」
そして、部屋を出た。
こん時は、俺は何も解ってへんかった。
総司と雪が、どんな想いで一緒におるんか・・・。
雪が、総司の事を、どれだけ、大事に想てるかなんて、この時の俺は、微塵もわかってなかった・・・。