千年の時空を越えて


丞「副長、沖田組長。少し、よろしいでしょうか?」




土方「入れ。」




丞ちゃんが、再び、部屋に入ってきた。





総司「どうしたの?」




丞「副長と総司に言いたい事があります。」




土方「何だ?」




丞「俺・・・。雪が、戻って来たら、求婚しようと思います。」





は?




土方・総司「はぁ!?求婚!?」





丞「はい・・・。」




この人、年上だけど、何、言ってんの?コイツ。




総司「ねぇ、丞ちゃん・・・。頭、打ったの?それとも、何か変な物を、拾い食いした?あ!そっか!拷問受けて、おかしくなったんだ!」




丞「全部、ちゃうしっ!」




総司「だったら、何で?恋仲でも無い丞ちゃんが、求婚なんてするの?しかも、恋仲は、僕だよ?」



丞「知ってる。でも、俺は、雪のこと、好いてる・・・あいつとずっと一緒におりたいと思ってる。あいつが帰ってきたら、今度は、ずっと、俺があいつを守る。」



僕という存在が解ってて、言ってる。




確かに、丞ちゃんが、雪のことを好いてるのは、知ってた。





でも、雪は、僕のだ。





総司「言ってくれるよね?雪は・・・。雪は、そんなもの求めてないんだよ!」




丞「そうやろうな・・・。でも、俺は、求婚する。これは、俺のケジメや。」





総司「丞ちゃんのケジメなんて知らないし!それに・・・。」




丞「悪いけど、俺の気持ちは、変わらん。」




総司「僕が、どんな想いで、雪といるかわかる?」




お互い背負ってる物がある。



それに、雪は、きっと、お役目が、終われば、未来へ、帰ってしまう。





丞「少なからず、総司よりかは、解ってる。総司は、雪の事、何にも解っとらんやろ?」




総司「何をっ!」




そう言われて、カッと頭に、血が上る。




取っ組み合いになりそうな気配に、土方さんが怒鳴る。



土方「お前ら止めろっ!」



ピタッと、動きが止まる。
< 346 / 481 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop