千年の時空を越えて
丞「副長、沖田組長。少し、よろしいでしょうか?」
土方「入れ。」
丞ちゃんが、再び、部屋に入ってきた。
総司「どうしたの?」
丞「副長と総司に言いたい事があります。」
土方「何だ?」
丞「俺・・・。雪が、戻って来たら、求婚しようと思います。」
は?
土方・総司「はぁ!?求婚!?」
丞「はい・・・。」
この人、年上だけど、何、言ってんの?コイツ。
総司「ねぇ、丞ちゃん・・・。頭、打ったの?それとも、何か変な物を、拾い食いした?あ!そっか!拷問受けて、おかしくなったんだ!」
丞「全部、ちゃうしっ!」
総司「だったら、何で?恋仲でも無い丞ちゃんが、求婚なんてするの?しかも、恋仲は、僕だよ?」
丞「知ってる。でも、俺は、雪のこと、好いてる・・・あいつとずっと一緒におりたいと思ってる。あいつが帰ってきたら、今度は、ずっと、俺があいつを守る。」
僕という存在が解ってて、言ってる。
確かに、丞ちゃんが、雪のことを好いてるのは、知ってた。
でも、雪は、僕のだ。
総司「言ってくれるよね?雪は・・・。雪は、そんなもの求めてないんだよ!」
丞「そうやろうな・・・。でも、俺は、求婚する。これは、俺のケジメや。」
総司「丞ちゃんのケジメなんて知らないし!それに・・・。」
丞「悪いけど、俺の気持ちは、変わらん。」
総司「僕が、どんな想いで、雪といるかわかる?」
お互い背負ってる物がある。
それに、雪は、きっと、お役目が、終われば、未来へ、帰ってしまう。
丞「少なからず、総司よりかは、解ってる。総司は、雪の事、何にも解っとらんやろ?」
総司「何をっ!」
そう言われて、カッと頭に、血が上る。
取っ組み合いになりそうな気配に、土方さんが怒鳴る。
土方「お前ら止めろっ!」
ピタッと、動きが止まる。