千年の時空を越えて
雪「先ずは、これを、見て下さい。」
私は、四国の遊郭で盗撮した、伊東さんの姿を映す。
丞「なんやこれ・・・。」
総司「伊東さんが、小さくなっちゃった・・・。」
総司さんは立体に映し出された、伊東さん達に指をちょんちょんとして、触ろうとしている。
雪「驚かれるのは無理もありませんが、今は、ちゃんと、見て下さい。」
ピッ。
伊東『ぜひ、新選組を薩摩の家臣にして補しい。』
薩摩の上役『はははっ!ただねぇ・・・。血生臭いのは、ちょっとねぇ・・・。』
伊東『それなら大丈夫です。血生臭い元凶の副長は、切腹させる段取りに致します。』
薩摩『切腹?そんな事が、出来るのかね?』
伊東『えぇ。少しずつ、仕込んでいますから。ご心配には及びません。これから・・・。』
最後の部分は、音を、小さくして、聞こえないようにした。
総司「ど・・・どういう事?これって・・・。」
雪「はい。おそらくは、土方副長を嵌める算段があったものかと・・・。そして、伊東さんは、未来の人間である可能性が高い。」
丞「未来の人間?」
雪「はい。」
総司「どうしてそんな事がわかるんですか?」
雪「歴史的に違うからです。歴史を知っている人間しか出来ない事です。土方様は切腹では死にません。」
その事を聞いていた二人は、安堵の溜め息を漏らす。
丞「でも、どうやって、副長の潔白を証明するんや?俺ら監察が調べたら黒い証拠しか出てこんかった。」
雪「そこは未来の道具に頼りましょう!」
私は、博士ご自慢のストーカーカメラ(私をあらゆる所で盗撮をしていたカメラ)と犬型ロボットを出した。
まず、カメラ。
これは、私が長州から帰ってきた後に設置した監視カメラだ。
ありとあらゆる所に付けた。
どこかに映ってくれれば良いけど・・・。
すると・・・。
伊東『皆さん、ここを、尊皇攘夷の組にしましょう!このままで良いのですか!?良いわけありません!ここを変えるためには、何が必要で、何が、要らない者かわかりますか?それは・・・。ここを牛耳っている者!頭と右腕だ!まぁ、ここの頭は、言いくるめれそうだが、右腕は・・・。無理でしょうね。』
隊士『副長を殺れって事?無理でしょ・・・。』
伊東『いいえ。無理ではありません!ここには、厳しい、法度があります!かつて、それを使い、頭を奪ったのです!だから、私達も、同じ事をするのです!』
そこにいる全員が、唾を飲む。
伊東『いいですか?自分が作った法度で、自分が守れないなんて、誰が付いていきますか?自滅して貰いましょう!そしたら後は簡単。』
そして、二重帳簿や色々な金の流れをわざと、止めて、調べても黒しか出ないようにしていた。