千年の時空を越えて
苦しい決断
仁和寺を油小路に捨て置いた後、土方さんと総司さんと3人で帰った。
そして、体を綺麗にしてから、すぐに、原田さんや、永倉さんが、待機している油小路の蕎麦屋に急いだ。
きっと、仁和寺は、本来の藤堂さんを斬るはずの、三浦常三郎を殺害したのだろう。
雪「全く、やってくれる・・・。」
藤堂さんは、伊東を信じて、志を高く持っている。
しかも、史実には、どこをどう斬られたかが、残っている・・・。
藤堂さんは、逃がされても、逃げなくて、戦っていた。
すなわち、それは、私が、斬らないと、他の人が、斬られるかもしれない・・・。
それこそ、歴史が、変わる。
私は、一度、目を瞑り、立ち止まり、息を吸い込んだ。
ゆっくり息を吐き出して、目を開けた。
私は、あることを決意する。
藤堂さんが逃げたければ、逃がそう。
私は、ここの人達に後悔して欲しくない。
私は、再び、足を、動かした。