千年の時空を越えて

部屋が明るくなった所で、布団をガバッと、全部めくった。


全員「!!!!!!!!」


そこには、着物がはだけまくり、今にも、裸に、なりそうな女がいた。しかも、何やら荷物を背負いこんでいる。



全員「・・・。ゴクッ。」


平「お・・・。女?」


すると、全員が一斉に総司を見た。


左「おい~総司、女、連れ込んでおいて寝ぼけるなよ~。」


総「ち、違いますよ~!」


土「総司ぃぃぃ~!テメェ!この脅かしやがって~!」


総「ち、違いますって!こんな人知りません!」


皆、疑いの目で、総司を見ている。もちろん、自分もだが。


総司は、必死で、違うと否定している。


土「じゃあ、コイツは誰なんだ?」


総「わかりません。ただ、この子が、布団にいる前に、強い殺気を感じたんです。殺気を感じて、目を覚まして、厠に行って、戻ってきたら、この子が居たんです。」


うーんと皆、唸っている。


土「近藤さん。」


近「あぁ。」


土「・・・。間者・・・。」


総「でも間者が、敵の床に入って寝るでしょうか?」


左「眠かったんじゃないの?」


一「しかも、こんなに、囲まれているのに、起きない・・・。」


「確かに」と皆が呟く。すると山南さんが、ゆっくりと近藤さんに言った。


山「取りあえず、この子が起きてから話を聞くしかないようですね。それまでは、逃げられないように誰か、ひとりは必ず、見張るのはどうでしょうか?」


近「そうだな。そうしよう。取りあえず、もうすぐ夜は明けるが、それまでは総司。頼む。」


総「はい。」


そう言って、解散になった。
< 41 / 481 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop