千年の時空を越えて




作戦決行の日・・・。




僕は、朝から機嫌が悪かった。




土方「お前、まだ怒ってるのか?」




総司「当たり前です!」




土方「くくくっ。でも、雪の考えた策はすげぇと思う。あいつは、未来の組では上の方にいるんじゃねぇか?」





総司「かもしれませんね・・・。」





雪のお役目の時の華麗さは、よくわかってる。




どんなお役目だって、必ず帰ってくる。





それが、いかに大変な事か・・・。






そして・・・。









宴が始まった。





僕は、今すぐ飛び出して、斬ってしまいたい衝動を素振りで抑えていた。







見張りをしていると、伊東さんが、部屋を出た。





それに続き雪も出てきた。





あんな、綺麗なおなごに迫られたら、誰だって、襲いたくなる。





総司「はぁ・・・。雪・・・。僕・・・雪と出会ってから、女々しくなってる・・・。責任取ってよね・・・。ずっと、一緒にいてよ・・・。」




僕は、誰にも聞こえないくらいの声で呟いた。





雪は、雪隠から出てきた伊東さんを空き部屋に連れ込んだ。





僕は、土方さんを、呼びに行った。




土方「わかった。今行く。」




総司「わかってると思いますけど、早く行って下さい!」



土方「雪を信用しろ!お前は、玄関で待っとけ。」




僕は、玄関に移動した。





月も隠れて、真っ暗だ・・・。




これから、暗殺なのに雑念ばかりだ・・・。









しばらくすると、厭らしい笑みを浮かべた伊東さんが、出てきた。





この場で斬ってやりたい・・・。





僕は、ギュッと、刀を握りしめ耐えた。






少しすると、土方さんと雪が、出てきた。



総司「雪ぃ!!!耐えれないよっ!こんな事!」




僕が、雪を抱きしめようとした。





それを、雪は、バッと離れた。




雪「ダメです!まだ、体を洗ってません!」




少し近付いただけでわかる・・・。




伊東さんの臭いが、染み着いてる。




いくらお役目でも辛い・・・。







走って、油小路へ急いでいると、雪が、急に立ち止まり固まった。




雪?どうしたのかな?





まさか、毒が!?





雪は、伊東さんに毒を盛るため、毒を体に塗り付けている。




もしかして・・・。




そう思って、雪に聞くと雪は、大丈夫と微笑んだ。
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