千年の時空を越えて
近藤「後は頼む。」
土方「あぁ。任せてくれ。総司・・・。近藤さんを、頼んだ。」
総司「えぇ。もちろんです。土方さんと丞ちゃん。秋風に手を、出したら、許しませんから・・・。」
丞「アホ抜かせ。こんな好機を逃すわけないやろが。」
土方「右に、同じだ。」
総司「本当に、腹立たしい人達だ!」
すぅーっ。
総司さんが、息を吸ったかと、思うと、
総司「『梅の花ー!一輪咲いても!うめはうめ!』」
土方「なっ!」
総司「『春の花ー!五色まではー!覚えけりー!』」
これって・・・。
総司「『しれば迷いー!しらなければ迷わぬー!恋の道!』前からだけど、どれもこれも、まっずい俳句っ!しかも、これ、秋風宛に書いて、消してたし!こんなまっずい俳句を貰ったら、百年の恋も冷めるねっ!ねぇ!雪!?」
私は、笑いが止まらない。
だって、この俳句、史実に残ってたし・・・。
しかも、私が、まだ未来にいたころに、どうやら、土方は、この俳句を、沖田に、からかいの材料にされているという事が、わかったと、時代ニュースになっていたから・・・。
きっと、こういう光景を、調査委員がたまたま目撃したのだろう。
雪「くくくっ!アハッ!アハハハハハ!」
土方「総司てめぇ!」
丞「おいっ!総司っ!それは、思ってても口に、出したらあかんやつやろっ!」
雪「山崎様もそう思ってるということですか?しかも、口に出してますよ?」
丞「あ・・・。」
土方「山崎ーっ!」
丞「す・・・すいませんっ!確かに、上手くはないですけど・・・。最初、見たとき、副長が書いたなんて、思えなかったですけどっ!でも・・・っ。でも・・・っ。あーっ!ええ言葉が、思いつかんっ!」
雪「ぷっ!」
案の定、3人で、鬼ごっこをしている。
すると・・・。
総司「雪っ!」
総司さんに、手を引かれて、部屋に、連れ込まれる。
雪「もう、出る刻です。」
総司「忘れ物。」
総司さんが、私に、キスをする。
何度も、重ねられる唇が熱くなる・・・。
総司「心配だから、これも・・・。」
そう言うと、総司さんは、私の小袖を引き、鎖骨に、吸い付く。
私の鎖骨の赤い痕を確認すると、総司さんは、満足そうな、顔をした。
雪「総司様。くれぐれも、気を付けて下さい・・・。もし、未来の人間に襲われたら、戦わずに、逃げて下さい・・・。」
総司「わかった。」
最後にキスをして、総司さんは、大坂へ行った。