千年の時空を越えて
何とか、わらしの親も見つかった。
土方さんに報告をして、僕は、近くの河辺に来ていた。
総司「丞ちゃんが、死ぬなんて・・・。でも、雪が、手当てに当たって死ぬって事は、歴史上、丞ちゃんは、討ち死にする運命だったって事なんだ・・・。じゃあ、病で死ぬはずの僕は・・・?」
僕は、ある決心をする。
病で死ぬ日に、僕は、切腹する。
そうしたら、死ぬには、変わりないんだから、雪のお咎めも無くなるかもしれない。
僕は、決意して、屯所にしていた宿に戻った。
雪「総司様っっ!」
そう言って、雪は、僕の胸に飛び込んできた。
ガバッ。
いつも、僕がしていることを、今日は、雪がしている。
総司「雪っ!いつも僕がしていたこと、今日は、取られちゃったね?」
冗談を言うと、雪は、僕の胸に頬をすり寄せながら、
雪「ご無事で、良かった・・・。何も、ありませんでしたか?」
そう聞いてきた。
総司「う?・・・うん。何もなかった。雪が、これをくれたから。」
しまった!
一瞬、動揺してしまい、声が、震えてしまった。
僕は、すかさず、首飾りを摘んで揺らした。
雪が、怪訝そうに、僕を見つめる。
総司「雪・・・。」
動揺した顔を見られないように抱きしめると、僕が雪を罪人にしてしまったと思うと、胸をえぐられる思いになった。
雪「総司様?」
雪が顔を上げようとするから、唇を重ねた。
こんなに、愛おしいのに、僕は、君を罪人にしてしまった・・・。
ごめんね・・・。雪・・・。
苦しいよね・・・。
だって、お役目の為なら、どんな事も、していた雪が、罪人になったのだ・・・。
辛くない訳がない。
僕は、涙が、零れた。
だって、苦しいはずなのに、雪は、僕の事を思って、色々としてくれる。
今回だって、僕が、危ないと思い首飾りをくれた。
してもらうばかりで、自分が情けなくなる・・・。
ずっと唇を重ねて、ゆっくり離すけど、愛おしさと、申し訳なさで、顔が見れない。
そんな僕から、雪は、無理やり離れて、僕の顔を見た。
雪「総司様!・・・っ。」
僕が、泣いてることに気付いて、驚いている。
雪「どっ・・・どうしたんですか!?どこか、怪我されてるとか?」
僕は、首を振る。。
雪「じゃあ、何が・・・。」
総司「だから、見られたくなかったのに・・・。丞ちゃんの事、聞いたよ・・・。それもあって・・・。雪の事も、心配だった。安心したら、涙が・・・。」
丞ちゃんごめん・・・。丞ちゃんとの約束も守るから・・・。
雪「そうでしたか・・・。無神経ですみませんでした。」
僕は、雪をまた、抱きしめていた。