千年の時空を越えて
姫の目覚め~沖田Side~
部屋で、監視兼仕事をしていると、


「う~ん・・・。」


と、女の子が、目を覚ましそうになっている。


慌てて、土方さんを呼びに行き、部屋に戻ると、女の子の目が開いていた。


土方さんが、しゃがんで、顔をのぞき込むと吹っ飛ばされた。


その光景が面白くて、しばらく、声を出さずに、笑っていると、土方さんが女の子の目の前に、刀を向けていた。


慌てて、土方さんを引き剥がして、女の子を見ると、着物がはだけて、肩が出ていて、妙に色っぽい。


おもっきり、見てたのがバレて、女の子がまた、殴りかかってきた。


二回目ということもあり、予想の範囲内だったため、よけたら、女の子が態勢を崩して倒れ込んできた。


その衝動で、もう片方の肩も露わになり、僕の胸が、大きく鳴った。


腕の中で、ジタバタする彼女に、少しイジワルをしたいと思ってしまった。


耳元で囁き、首筋と肩に、唇を這わせた。


イタズラの筈なのに彼女の肌の感触と汗の匂いにいつの間にか夢中になってしまった。


ハッとして、土方さんに、了承を得て、井戸まで来た。


それで、お湯と、手ぬぐいを渡しても、彼女は、固まったまま動かない。


聞くと、恥ずかしいと言う。




そんな顔で?と思ったが、化粧を落とすのも恥ずかしいと言う。



その気持ちは、僕には、わからないし、仕方なく離れることにした。




ただし、キッチリ脅しをかけて。

< 56 / 481 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop