千年の時空を越えて
少し、遠くに離れて、彼女を、見ていると、あちらを向いているから、よくは見えないが、きれいな背中をしていた。
しばらく眺めていると、彼女が、ジッと動かなくなった。
何か、悪巧みかな?
彼女が寝ている間に、土方さんと彼女の荷物を、調べた。
何に使うかというより、それが何なのか、わからないもの。どうやっても開かない箱を持っていた。
限りなく怪しい。間者の可能性、もしくは、メリケンやエゲレスなどの、外国の繋がりがある可能性、あとは、本当に、おいわさん。
まぁ、すぐ、尋問が始まる。すぐ、わかる。
チラッと見たが、まだ、固まってる彼女に、声を、かけた。
そして、彼女が振り向くと・・・。
時間が止まった。外でしていた人の声も、聞こえなくなり、世界に僕たち二人しかいないんじゃないかと思った。
かわいい・・・。というか綺麗。ポーッとしていた僕を、不思議そうに、見つめてきた。
僕は、ついうっかり、「キレイ」と言ってしまい。慌てておいわさんの話をしてしまった。
もし、彼女が間者だったら、紛れ込まれるためのヒントになってしまう。
でもその時の僕は、その余裕が無いくらい彼女に惹きこまれていた。