千年の時空を越えて
そして、鎖骨に跡が残ったのを確認すると、スタンガンもどきをピッと山崎に当てた。
丞「ウグッ・・・。何するん・・・。」
また、バンッと、手をついた。
雪「あの、折り入って、山崎様にお願いがあるんです。」
丞「これ、お願いする態度やないね?」
ニコォっと笑顔を作り、
雪「土方様に・・・。言いますよ?」
丞「何を?」
雪「コイツらが入ってきた時点で、助けてくれなかった事と・・・。コレ」
と山崎さんが先ほど付けた跡を指差す。
丞「う゛」
雪「土方様に頼まれたんでしょ?女中の件と私の見張り。」
丞「・・・。」
雪「多分、土方様は、女中の件については、襲われたらすぐに助けろっておっしゃたんじゃないですか?あの方は、怖いですが優しくて、温かい人だと思いますから。」
山崎が驚いた顔をしている。
雪「あと、コレも、山崎様にされたって言います。助けてもくれないし覗いてその後、襲われた~!って・・・。」
丞「なっ」
雪「お願い聞いてもらえますか?」
丞「・・・。」
雪「ありがとうございます!ではこれは山崎様がやった事にして下さい。」
丞「え?」
雪「私がしたことは他言無用です!お願いします。」
丞「・・わかった。」
雪「ありがとうございます!これは私と山崎様との二人だけの秘密ですよ」
そう言って、ニッコリ笑うと、チュと頬にキスをした。
この時、耳まで真っ赤になった、山崎に私は気づかなかった。