千年の時空を越えて

俺は、女中の部屋の天井裏に紛れた。しばらくして、仕事を終えた女中が戻ってくる。


丞「アイツか・・・。“生娘おいわちゃん”・・・。噂通り、べっぴんさん♪」


しばらくして、男達が、


「度胸試しじゃー!」


と部屋の二人に覆い被さった。少し、様子を見ていると、お節ちゃんがいやらしい声を出し始める。


おいわちゃんのも聞きたいなと思って、少し待ってると、男のうめき声。


様子を窺うと、全員、おいわちゃんが倒してもうた。


やっぱり、土方さんの言うとおり、あの子、普通の娘やない。


するとどこからか


「ニャーン、ニャーン」


「?」


そう考えてると、目の前に刀が飛び出てきた!


(オワッ)


声が出そうになり、とっさに、ぐっと飲み込んで、次の一歩進んだ瞬間、ザクッ。また、刀が下から、刺さってきた!


何とかよけても行く先々、刀が出てきた。


「ウワッ。」


バランスを崩して、天井から落ちると、目の前に、刀があった。


おいわちゃんがただならぬ殺気をこちらに向けている。






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