千年の時空を越えて

そして、少し、頭を整理するため、縁側へ行った。


縁側に腰掛け、ふと、考える。


ここへ来て、意識が戻って、まだ2日。ここの人達は、温かい人ばっかり。昔の日本人ってこんなに優しい。


しかもあんなに焦ったり、ドキドキするのも初めて。


なんかこの胸の辺りが温かくなる。それと、同時に、騙している事に後ろめたさが出てきている。


こんな事・・・。思ったこと一回もないのになぁ・・・。苦しくなる。


それに、昨日、沖田さんといちゃついた時に、出たあの甘い声は、初めて出たな。陸に、同じようなことされた時は、なんか・・・。懐かしかった。なんで?


それに、ここにいるのが楽しいって、少し、思ってる。


でも、私は、この時代では異物。あまり関わっちゃダメだ。


さて、さっきの過激派テロが動き出す前に止めないと・・・。


てか、なんで私が、容疑者なんだろ・・・。今回の不時着の件と関係あるのかなぁ。


ん?あれ?チョコ渡してきたのは陸だけど、貰ったって・・・。


もしかして?いや!違う!だって、同じ、仲間だし。でも・・・。でも・・・。


「・・・ぶ。・・ねぇ。」


ポンと、肩を、掴まれビクッとして声の主を見る。


雪「あ・・・。山南さん・・・。驚きました。」


顔を、覗きながら、山南さんも隣に座る。
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