千年の時空を越えて

しばらくして、一くんが、エゲレス語のできる人を連れてきた。


近「宜しく頼む。」


男「はい。」


と、手紙を受け取り、目を通すと固まって、目を大きく見開く。


総「なんて書いてあるんですか?」


男は、震えながら、言う。


男「何かの部隊 乾 雪様・・・。壬生浪士組屯所を爆破する。死人を出したくなければ、明日の夕刻・・一人であなたの落ちた場所へ来いと。愛しの恋仲よりと書いてます。」


そう言うと、皆、固まった。


手紙を読んでくれた男は、すぐに出て行った。


土「これは、果たし状か。アイツの名前は、乾 雪・・・。恋仲なのに脅迫されてる。アイツは、恋仲から逃げていたのか?」


恋仲がいたの?恋仲なのに脅されているの?なんだか、苦しい。なんとかしてあげたいよ・・・。



近「う~ん」


そう悩んでいると、


「すみません。」


襖の向こうで、渦中の人の声がする。


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