イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~
「おい、新村。何とか言えよ!?」
あ然とするあたしを千代が睨みつける。
混乱して真っ白になる頭。
喉がカラカラに渇いてうまく言葉が出てこない。
すると、ずっと黙っていた愛海が口を開いた。
「新村さん……」
「はい……」
「ごめんね、無理なこと頼んで」
「……え?あっ、うん……」
よかった……。
乱暴だったのは、千代だけで愛海は違う。
そうだ。大丈夫。
競技の交換を断っただけで、あたしは何も悪い事などしていない。