イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~
すると、愛海はすっとあたしの前に手を差し出してきた。
握手……ってこと?
恐る恐る手を差し出して愛海の手を握る。
「嬉しかったなぁ。あたしのお願いを断る人って今までいなかったから」
クスッと笑う愛海はあたしの手を握り返す。
「いっ……」
ギリギリと力を込めてあたしの手を握る愛海。
「石川さん……?」
「ふふっ。これから、仲良くしてね?楽しくなりそう」
クスクスと笑う愛海のそばで意地悪な笑みを浮かべる3人。
心臓をギュッと鷲掴みにされたように呼吸が苦しくなる。
何かとんでもないことをしでかしてしまったような気がして、背筋がスーッと寒くなる。
そんなあたしの勘は見事に的中した。