イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~
『今までアンタみたいなのと仲良くしてやったのは、アンタが好きだったからじゃない。アンタが利用できると思ったから。それなのに、最近はミスばっかりしやがって。つーか、もうお荷物でしかないアンタなんていらないの。アンタの変わりなんていくらでもいるんだよ!!』
「嘘だ……」
『西園寺にアンタが拉致られたってあたしは痛くもかゆくもないし。つーか、もう学校くんなよ』
「嘘だ……愛海……――」
『気持ち悪いからあたしのこと二度と愛海って呼びつけにしないでよね』
愛海のそんな言葉を最後にツーツーッというむなしい機械音が耳に届く。
「ねっ?石川愛海にとって荒野さんは友達なんかじゃなく、ただの捨て駒ってこと」
新村はニッと笑うと、床にスマホを落としそれを右足で踏みつぶした。