イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~
「じゃあ、またねっ。もう会えないと思うけど」
「待って!!行かないで!!あたしを置いていかないでぇぇぇーーーーーー!!」
絶叫するあたしを無視して、西園寺と新村はそろって部屋を後にした。
「やめて……、お願いだからやめて……!!」
工具箱の中からトンカチを選んだ彼はとんとんっと自分の左手で試し打ちする。
「本気で殴ったら頭蓋骨が割れるな。でも、一発で死なせたりしないから安心しろよ。ゆっくり時間をかけてやれって西園寺さんに言われてるから」
「やめろ……今逃がしてくれたら誰にも言わないから……――。あたしにケガをさせたのがバレたらアンタは傷害罪で刑務所行きだぞ!?」
「傷害罪……?なに生ぬるいこと言ってんだ。大丈夫。誰にもバレないようにちゃんと殺すから」
クックと喉を鳴らした彼はトンカチを振りあげた。