イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~
「あたし……油のフタ……開けてないよ……」
「ハァー?だったら、誰が開けたんだよー」
「それは……――」
愛海と千代のどちらかに決まってる。
さっき、あたしの席で何かをやっていたのを目撃した。
だけどそれを言ってしまえば、千代に攻撃されるのは目に見えている。
悔しいけれど我慢するしかないのかもしれない。
グッと唇を噛みしめて油を持ち上げて蓋をしようとすると、肩の辺りをグッとものすごい力で押された。