イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~
全身が痺れるような感覚に意識が遠退く。
そのまま背中から落ちていこうするあたし。
右手を伸ばして最後の最後までミチルちゃんに助けを求めた。
けれど、ミチルちゃんは寸前でスッと手を引っ込めた。
嘘……。まさか……そんな……―ー。
「因果応報だよ」
ミチルちゃんの言葉を最後に、あたしの体は引きずり込まれるようにアルファルトに向かって滑り落ちていく。
ただ、いじめられた仕返しをする為にカンナを利用しただけなのに、そのカンナに裏切られるなんて……。
落下して薄れゆく意識の中、屋上にいたカンナがこちらを覗き込み楽しそうに手を振っていた……――。