イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~
昼休み、担任を交えて職員室で話し合いが行われた。
ペンケースと靴下と上履き。
その3つは汚れが落ちず、弁償することになった。
制服はクリーニング代を出すということで話はまとまった。
これなら親にバレずに、これまで溜めていた自分のお小遣いでまかなえそうだ。
ホッと胸を撫で下ろしたのもつかの間、美術の先生はこう言った。
『新村さん、あなたは私の話をよく聞いていると思っていたのに残念だわ。これからはこのようなことがないようにね。みんなにもちゃんと謝るのよ?そうしないとみんなに嫌われるわよ』
美術の先生の残念そうな声。
最初からあたしを疑ってかかっていた先生。
あたしの話なんて聞こうともしなかった先生。
あたしは結局誰からも信用されていないのかもしれない。