3つ星物語
「南生ちゃん、お待たせ」
私の姿を確認するなり、伊津くんは小走りで私の元へと駆け寄ってきた。
16時の5分前。私は駅前にいた。
「伊……直哉くん。大丈夫、私も今来たとこだから」
私はにっこりと、しとやかに笑って見せた。
今日こそは伊津くんに玖生だとばれないようにしなければ。
私は南生。南生になりきるのだ。
所作も言動も、玖生とは真逆のものにしなければいけない。
「今日はどこに行こうかねぇ」
晴れた大空を仰いで、伊津くんはのんびりとつぶやく。
カラオケ! カラオケ、行こー! 玖生ならば咄嗟にそう叫んでいるところだ。
私の姿を確認するなり、伊津くんは小走りで私の元へと駆け寄ってきた。
16時の5分前。私は駅前にいた。
「伊……直哉くん。大丈夫、私も今来たとこだから」
私はにっこりと、しとやかに笑って見せた。
今日こそは伊津くんに玖生だとばれないようにしなければ。
私は南生。南生になりきるのだ。
所作も言動も、玖生とは真逆のものにしなければいけない。
「今日はどこに行こうかねぇ」
晴れた大空を仰いで、伊津くんはのんびりとつぶやく。
カラオケ! カラオケ、行こー! 玖生ならば咄嗟にそう叫んでいるところだ。