続・元殺し屋と、殺し屋
良いよ、良いよ…別に。
…予測していなかったわけじゃないから。
知紗の心が新野に移るかもしれない。
だから俺は、必要以上に新野と知紗の接触をなくしたんだ。
…結局、それも無意味だったわけか……。
あーあ。
自分が無力すぎて…笑える。
「小松くん…?」
「じゃあね、逢沢さん」
俺は笑って、教室へ入った。
急いで廊下にいたレイと総司が来る。
「何しているんだよ恭真!」
「アッサリ知紗チャンと別れてんじゃないよ!」
「…うるせ」
微量の殺気を出すと、俺の傍を離れた。
ビビッて逃げたわけじゃない。
レイは元世界一の殺し屋だし、総司は1度俺に殺されそうになっている。
言い方が悪いかもしれないけど、慣れているわけじゃない。
今の俺に、
関わらない方が良いと思った、
2人なりの判断だろう……。